2008年08月09日

ライフ・イズ・ビューティフル(La Vida e Bella)

もう10年ほど前でしょうか、この映画が公開されたときに何人もの友人から強く勧められました。
でもストーリーを聞くと、終戦間際の強制収容所で父親が息子を悲惨な現実を見せまいとする…というあまりにもつらそうで泣かされそうな話で、見る勇気がありませんでした。

昨夜DVDで見たのですけれど、すごく良かったです。
確かに大泣きしました。が、戦争の悲惨さ、ナ○の残虐さ、虐殺されていくユダヤ人、といった部分は直接的にはあまり描かれず、家族の絆、父親の息子への愛情が心にしみます。もちろん史実を(ある程度)知っている視聴者としては、その意味するものがわかっていて悲しいわけですが…。

しかし、この収容所での生活は映画の後半半分で、前半は1939年とはいえまだまだ明るく陽気なイタリアでの、主人公が恋に落ちた女性と結ばれるまでのコメディチックなラブストーリーです。戦争映画と聞いていたので、最初は間違えた話を借りたかと思ってしまいました。
ここは予期していた話と違ったので、「あれ?」という感じでしたけれど、当然これは話の後半に効いてきます。

最後(ネタバレです)、息子を隠した父親は銃殺されるために連行されながら、その隠し場所の前を通ります。そこで息子を安心させるために隠れ場所にウィンクしてみせ、弾むような足取りで歩き去るシーンは涙が止まりませんでした。
銃殺されるシーンは映されません。ただ、歩き去っていった方角から、銃の音が聞こえます。
この父親が最後に感じたのは死の恐怖だったのでしょうか、それとも息子を守りきった満足感だったでしょうか。

少年が最後母親と再会するシーンは救われました。これで母親まで死んでいてはどれほど美しくてもあまりにもつらすぎるところでした。

泣ける映画です。
posted by ひかり at 20:34| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私もこの映画、よかったと思いました。前半はとても楽しそうに恋愛をしている様子が映し出されますよね。実際に子供をこんな風に隠し通すなんてムリでしょうが、最後はお母さんに会えて本当に安心しました。

私はこの映画は、訪れたアウシュビッツの風景と結びついてしまいました。あの鳥肌がたつほど気持ちが悪かったあの場所で、実際にこういうことが起こるはずはないなと思いましたが、この映画は戦争のそういった暗い部分を映し出していなかったので、見終わった後は気分がよかったですね。

少し赴きは違いますが、“ヒトラー 最期の12日間”を見たときに、「あぁ、こんな人がトップだったのなら、ああいう収容所ができてしまったのは納得だな」と思ったことがあります。こちらもなかなか力作な映画だと思いますので、お勧めします。ただ後味は全くよくない映画ですけれど。
Posted by kbt at 2008年08月10日 03:31
kbtさん、こんばんは。
この映画、前半の幸せそうな様子が後半とのギャップを生み出していて、ただただひたすらに収容所を描くよりも効果的な気がします。
そりゃまあ実際には無理なのはその通りですし、大体父親の食事を持って帰るなんて、それで親子二人をまかなえたはずもなく、そのくせいつになっても血色いいし(笑)、なんて言い出したらきりがないですけど、悲惨な史実とファンタジーとかうまくミックスしていて良かったです。
ヒトラー…は見ていませんが、シンドラーのリストや戦場のピアニストは泣けました。こういう題材は辛すぎて、目を背けて済む話ではないにしても、やはり逃げ腰になってしまいます。

それにしてもこの映画に「ライフ・イズ・ビューティフル」とは。秀逸なタイトルだと思います。
Posted by ひかり at 2008年08月15日 21:17
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