2009年06月29日

鷺と雪(北村薫)

『街の灯 』『玻璃の天』に続く3作目にして、三部作の最終巻。
三部作だとは知らず、万能の脇役である名探偵ベッキーさんとの話が続いていくのかと思っていたのですが。

昭和初期という時代背景から、やがて戦争への道を進んでいくであろうことは最初から予想できます。
ですがこの3作目ではそれが重いものとなって、そしてラストでは。
久しぶりに涙しました。もうこの最終話ではそうなるであろうことは分かっていたのに、それでも泣けて泣けて。

主人公は、可愛らしい幼さのある令嬢で悪感情はもてませんが、かといってさほど感情移入できるというわけでもありません。でも、それだけにその主人公の目を通した回りの人物像は訴えてくるものがあります。

ただこの本の帯はもうちょっと考えていただきたかった。これじゃ買う前からクライマックスが予想できてしまいます(実際出来てしまいました。それでも泣いたわけではありますけれど)

それにしても北村薫はやはりいいなあと思った本でした。読書の醍醐味を味わえる三部作でした。
posted by ひかり at 20:56| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書・漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おっ、お久しぶりです!!
ふとリンクから飛んできたら、一気に3記事の更新で驚きました。
前回の更新には気がつかなかったみたいです。どうやら私のRSSリーダーは、仕事をしていないようです。

私もこの3部作、気になっているんです。
…が、全作が文庫になるのを待ってという、非常にセコイことを考えています。
だって、もう置く場所が…。

Posted by DORA at 2009年06月29日 21:30
DORAさん、こんばんは。

おお、久しぶりに更新したのにすぐにコメントつけてくださってありがとうございます。

このシリーズはいいですよ。「スキップ」の三部作が面白かった人にはお勧めです。(最初はもっと円紫さんのシリーズに近い感じかなと思ってたんですけどね)

しかし本は場所取りますね。私もできるだけ処分しているのですけれど、もうあふれかえってどうにもなりません。でもなんとかしないと…。
本のページをめくる感触は好きですが、場所という観点からすると電子媒体もいいかもしれないと思います。
Posted by ひかり at 2009年06月29日 22:23
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